五月山の眺望
View from the Mt. Satsuki.
写真は大広寺の北側からの眺望ですが、五月山には「日の丸展望台」をはじめたくさんの展望台があります。特に標高138メートルの「秀望台」からは、右(西)に川西市を望み、中央に伊丹市や大阪のビル群、左手に千里丘や万博公園などが見えます。
また、「秀望台」の南側に池田充正は望海亭を創建し禅談の場所として設けました。文明年間(1469〜86)頃のここと言われています。ここには多くの詩人や墨客が訪れ、花鳥風月を楽しんだところですが、元文年間(1730〜40)頃に廃れてしまったそうです。今はその望海亭を偲ぶ碑が建てられています。
この池田充正という人物は、嘉吉年間(1441〜1444)あたりから細川氏の下で大いに勢力を拡大し、大広寺をも創建したと伝えられています。ちなみにこの時、大広寺は池田氏の菩提寺となりました。
時は下って、戦乱の世になると五月山は軍事的に利用されていたようです。当然池田氏もその時代になると、風流三昧というわけにもいかず、五月山やそれらに点在したいたであろう施設を「いざ」と言う時に利用していた事でしょう。また、それに備えたものになっていたのかもしれないですね。
また、1578年に荒木村重が起こした謀反の時、織田信長は池田に陣を構え様子を見ていたようですが、当然眺望の効く五月山(いわゆる五月山山系で、今でいう五月山では、相手の領域に深く入り過ぎ。推定では五月丘の横丘公園付近。)を利用していた事と思います。何しろ視界が良ければ大阪湾や泉南、神戸方面も望めるのですから。
現在の五月山は、動物園や緑のセンター、児童文化センター(いずれも入場無料)などがあって、色々なリクリエーションが楽しめるようになっています。五月山も四季を通じてお楽しみ下さい。
▲ マップはB-2 ▲
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