タイトル:親愛なる池田市様

一小市民である私が、池田市長に「池田の観光化と歴史的遺物の活用」と題した提案書をお渡ししました。ここに同じものを公開し、皆さんにその切り口をご査収頂きたく公開させて頂く事にしました。文章は、内容公開の為に多少書き直していますが、ほぼ原文そのままです。

 私は、自分の住んでいる目の前に、江戸時代から受け継がれた町並があり、戦災も受けず今に残っている事、大変貴重な思いを持っていました。
 しかし、年を追う毎にそれらは減少し、町並も次第に変わりつつある事に大変残念な思いを抱いていました。法的にも価値的にも何にも分類されていない旧時代の商家や旧家の維持というのは、大変もろいものである事が、色々見聞きする内にその実情を痛感しました。
 いわゆる文化は、各々の地域に各々の形で根付いたものであり、決して何の格付けもされていないから価値がないと言えるものではないと思います。現状の大量生産時代の枠組みの中では、旧時代のものは、規格化できず金のかかる厄介な存在なのです。それは、私達がそれに感心を持ってこなかった結果と言えるでしょう。
 しかし、私たちが積極的にそれらを理解し、受け入れれば全く状況は変わってくるものだと思います。
 繰り返しになりますが、後世に生きる(昔の人から見れば)私達は、そう言った先人の築いてきた地域文化をもっと包容力を持って接する必要があるのだと思います。理解すべきだと思います。
 現在我々が教授している大量生産と消費を元にした豊かな「経済文化」の基礎は正に、そういう時間の中に起源がある事を忘れてはならないと思います。

 そういう意味で、現時点では厄介な歴史的遺物(文化財には格付けされていないもの)をなんとか復権(見直し)できればと素人の無駄な詮索だとは思いながら、「池田の観光化と歴史的遺物の活用」と題して様々な可能性をからめて提案書としてみました。

 
著者(そんな大袈裟なものではありませんが)であるこの提案書の著作権は、放棄しますので、どうぞご自由にご利用下さい。また、内容についておかしな点があれば、メールでお知らせ下さい。直ぐに訂正致します。そんなやり取りの中から、完成度を高めた提案書になっていけばと願っています。

記:2000年秋 柏床宜宏

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